銀座ネットワークで歌を歌ったクジラ

大原まり子

言葉をしゃべり何でも知っていてしかも、宇宙を飛んで旅するクジラに出会った主人公。
少年から大人になりつつある多感な時に出会った、ファンタジックで才知と優しさあふれる大きな存在に魅了される少年の心を細やかに描きだす。
表題の作品はじめ全6編からなる短編集。

ああ。これなら読める。

設定は現実の世界の上にはないが、絵本の世界のようにファンタジックで夢と哀愁と現実世界への皮肉が漂う世界。
主人公の心境を細やかに解説してくれていて(私にはどうもこの視点が、非現実世界の描写を読み解く上で必要らしい)、とっつきやすい。

というわけで、現在大原まり子の作品を攻略中。